★★  お ま け  ★★




「や、ああん、っ…も、ロイってば…」



やだやだと首を振るエドは、ガラスのテーブルの上。

体中に生クリーム塗られ、舐められて既に半狂乱で。




「どうして?全然嫌じゃないって……ここは美味しそうに食べてくぞ」

言葉どおり、何度もクリームを流し込まれた蕾はすっかり白く息づいて、チュプチュプと柔らかな音ばかり零してる。

「もっ…。それ、やぁ…ん」


感じすぎて困る事など、この男の脳裏にはないらしい。




「だ、って…ケーキ…食べる、って…」

「だから、食べてるだろ?」

「や、あ…ひゃ、あああ、ん」

楽しそうにエド自身をつかむと先端に飾りのチェリーを置き、そのまま口にくわえ込む。

口の中でチェリーと生クリームで擦るように嬲れば、ひくひくと跳ねるばかりで。



「だめっだめぇ、出ちゃう…ロイぃっ!」

答え代わりにきつく吸い上げてやる。

「あ…っ!」

口の中に広がる甘苦い、快楽。


口で受けとめ、そのままエド自身の唇に流し込む。

「……ふ、ぁ…ん、んんっ」

自身の淫液で犯され身体に火がつく。インキュバスの淫液はそのまま強力な媚薬だから。


コクン…飲み下す喉から広がる熱さに、エドの瞳がうっとりと潤む。強烈な、誘惑。

「ロイ…ロイ、欲し…ぃ…」

快楽に素直なインキュバス。愛しい私の魔物。

この子に常に最高の快楽を与えてやれる自分でありたい。

ロイの口に微かな笑みが浮かんだ。



テーブルの上うつ伏せにさせ、そのまま背後から挿し貫く。

「は、あああ、あ…あん、あんっ」

体温で溶けたクリームで上も下も中も外も滑って、思うがままかき回し揺さぶってやれば、

半分浮いた足先がキュッと反り返り快感の深さを伝える。

締め付けにもってかれるように一度欲望をエドに放つ。

「ん、ん…ッ」

全て流し込むように、繋がった一箇所だけで持ち上げ腰を上げれば、

広げられ当たる箇所が変わるのか、太腿がひくひく攣って窄まりの中から体液と白い液体が伝い流れた。


「あああ…」

溜息のような喘ぎが、朦朧としたエドの悦びを教えてくれる。充足の瞬間。



もっと、この獲物に快楽を。

周囲を見回した時、ロイの瞳にあるものが飛び込んできた。




「…あ、ふ…?」

注ぎ込まれたエナジーにうっとりと意識を飛ばしていたら

、離れた筈のロイが戻ってきて、再びゆっくりとエドの内部に入ってきた。

ついさっきイったばかりの筈なのにもうそれはどくどくと脈うっていて、

いったいどれ程のエナジーがこの男の中にあるのかと、いつも不思議に思う。


エドの感じる場所ばかり狙って突いてくるから、いつだって直ぐ身体はロイの思うまま拓かれて…。

「ひっ、ああっ?」

ジュ…と羽根の付け根に鋭い熱さが広がる。

なに?…と、思う間もなく今度は腰の辺りに広がる、熱。



「いやっ…やだやだやだ…なに?」


ロイが自分に危害を加えるはず無いとわかっていても、未知の体験への恐怖はいつもあって。

「あああっ!」

ぽと、ぽと。ぽと…。

それなのに、次第にそれを快感に変える体が、ある。

「あ、…ああ、ん…やぁ…あ」

声の甘さが混じるのをとめられない。


肌に落ちる焼けるような熱さは、直ぐに冷めるけど、

落とされるたび自分の内部がぎゅっとロイの剛直を締め付け、痺れるような感覚が背筋を走りぬけた。


……馴らされて、いく。


「エド」

すっかり堕とされた頃、ロイの声が降ってきて繋がったままくるんと向かい合わせに身体を返される。

「ひゃああ、ん」

刺激で、どくんと堪えられない雫が迸る。それでもまだエド自身は元気なままで。

「みておいで」


綺麗だから…その呟きとともに瞳を上げれば、ロイの手にあるのは真っ赤なクリスマスキャンドル。



「………え…」

見てるその前で傾けられ、とろり熔けた紅い蝋がエドの白い肌に…散った。

「ひあ、ああぁあん」

熱の原因をその目で確かめ、怖いのに何故か最奥はウズウズと激しく疼く。

そんなの、繋がってるロイには隠しようもなくて。

エドの戸惑いと反応に満足げな笑みを浮かべると、ロイは白い肌に次々と紅の花を咲かせていく。



淫らに広がる淫欲の花園。




その夜、エドは肉体全てにロイの洗礼を受けるまで意識を失う事を許されなかった……。





今宵、ひと夜は ホーリーナイト

聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな…

全ての生きとし生けるもの

喜びの歌で地を満たせ



幸いなるかな 愛し合うものたちよ

世界中の祝福を 汝らの上に……




            THE HAPPY END

 

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これで全て終わりです。ありがとうございました。
この本を出した時に「まさか蝋燭プレイにいくとは〜」と
感想をいただいたのを、しみじみと思い出しました。

でも、赤い蝋燭って綺麗ですよね〜(マテ

(初版 05.11.23)

 

 

 

 

 

 

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