ぎしり…ベッドが二人分の重みに抗議の声をあげる。
あのあと…タオルで体を拭う間も惜しんで、ロイはエドを抱きかかえ寝室へと向かった。
「あ…あの…っ!?」押し倒されロイを真上にみる段になって、エドの頭に危険信号が点滅する。
(これって…まずいん、じゃ…)
一応男性同士の行為は調べてきたし、可能なのも知ってる。でも、今回そこまでやる気はエドには無かった。
イクだけイカせてふらふらになったところで逃げる気だったから。
やばいかも…と蒼ざめた時には、既に押さえ込まれ貼り付けられた標本状態で。
「あ、…え。…あの、ロイ…ひゃっ、あ!」覆うものなど何も無い胸の飾りを、不意に舐め上げられて声が、あがる。
(ど、どうしたらいい? どうしたら、いい??)
混乱。
そりゃ魔力はさっきので格段にパワーアップ。飛び出して逃げるのも、魔眼で昏倒させるのも出来るだろう。
でも、なんだかそんな風にしたくなくて。
だって、今夜限り…なのに。
(今夜だけ、なら…。こいつの記憶には、せめて『ニンゲン』の少年で残りたいのに…)
そのエドワードのためらいが、状況を抜き差しなら無いものに変えていく。
だって、ただの少年には、感度の良すぎる…カラダ。
「ひ、ぁ…っ…ああ、いや…だめ、ダメだってぇ…」
ぴちゃぴちゃと胸に咲く紅い花を片方吸われ、舐められ、残りをつめと指で挟んで引っ張って…ついで、ぐりっと潰され…。
「いやあああ、あんっ!…そ、れ、…だめぇ」
押さえつけられた下半身は逃しようの無い快感にぴくぴくと跳ね、ベッドを軋ませる。
自由な上体は嬲られるためだけに、『自由』で。
「ダメ?…誘ってきたのはそちらからだろう。まさか達かせたら終わり、だなんて思って無いだろうね?」
大人を侮っちゃいけないよ…
聞こえるぎりぎりの大きさで囁かれればそれにすら心は反応して。
「はっ…ああ、…いや、出る…でちゃうぅ…だめだめ、だめ、ぇ」
ロイの腰骨で単純に刺激されてるだけなのに、
さっきからの焦らしでエド自身は既に膨らみきっていて。
「こらえ性が無い子だな」
「あ!…きゃ、ああっ!」いきなり身体を離したかと思うとロイはエドの根本をきつく握り、
イかない程度に加減したまま、子供の性を口に含み激しく上下させ始めた。
「もっともっと、気持いいことを沢山教えてやろうというのに…」
口に銜えこんだままそんな風に笑われたら…振動で神経がびりびりと弾ける。
「ああん、熱いっ…あん、あん、あ、や、あ…う、ううん…」
快感を少しでも多く追うようにエドの足が開いていく。
腰が揺れ、絶頂を望むのに…許されない、とめどない快楽。
ドロドロに…口の中で理性まで舐め溶かされていく。
「ああ、あ、もう、もうもう…だめだめだめ…」
既に言葉は意味を成さず、ひくひくと痙攣する内股が雄弁にエドの…背中合わせの苦痛と快感を物語る。
「……ああ、あ、あ…」
天井を見つめ焦点が合わなくなってきたエドを確認すると、ロイはふいに締め付けを解いた。
「ひあっ…!!」
指を離す瞬間……蜜口に軽く歯をたてられ、痛いほどの刺激のなか白濁が勢いよく腹部へと迸った。
「ひう!ん!…ぅん…ん…」
数度にわたる放出。ふるえながら先端から淫液が飛び散る。
(……あ、…やば…)
あまりの気持ちよさに、ふ…と意識が朧になる。抜け落ちたような浮遊感。
「…なるほど…慣れては居ないようだ」白濁の濃さを指摘されても、呼吸を整えるのに精一杯で。
「さて、と」
放った淫液を指に掬い取ると、ロイはそれをエドの蕾に近づけた。
朦朧としてたエドはそれに気づけなくて…気づいたのは手遅れになってから。
すなわち。
「え?!…やっ!なに?」「その手の趣味は無いから、潤滑剤など置いてないからな…代わりだ」
自分の精液ならトラブルは起こらないから…と、指がぬるりと身体の中まで挿し込まれ…。
「え?え?…俺の!?」
まずい!それは、まずい!
エドは蒼白になった。
淫魔の精液はイコール媚薬である。相手の体内に放出して感度を上げ何度もイかせる為のアイテム。
(それが…俺の…なかに!?)
ホントだとわかったのは正直な肉体のせいで。
「あ、…ああん…や、熱い…中…熱い、よおぉ…」白濁を塗りこんだ指を、更に奥に広げながら突き入れられても…感じるのは快感ばかり。
簡単に2本目を飲み込んだエドの内部はじゅくじゅくとした疼きに煽られる。
(もっと、もっと奥まで…欲し…)
痒みとも痺れともつかぬ皮膚感覚が、中から外までピリピリと走り回る。
……だれか、なんとか、して…!
意識せずにきゅうっと指を締め付ける蕾は、自身の分泌した愛液で濡れ始めていて。
「……おまえ…」
ロイの声が違う色味を帯びる。
指1本での最初の抵抗は確かに初めての子供のソレで。
が。
数回動かすとしっとりと濡れてきた窄まりは、うねうねと誘い込むように蠢き今すぐにでも散らせそうだ。
「…っ…ふ…ぅん…あ、…はぁ、あん…あつ…」
容赦なく3本に増やされた太い指。それで奥まで貫き回しても、エドの声音には愉悦の色ばかり。
「ひぁ、ああん」
ず…と指が抜かれ、くわえ込むものが無くなった秘孔が紅い襞をひくつかせる。
「……痛くは…ないな?」
確認とも取れぬ呟きとともに、再び指に掬い取られた淫液がとろりと指ごと飲み込まれていく。
紅い媚肉に纏わりつく白い粘液、突き立てられた、男の指。
いくら淫魔とはいえ初心者に近いエドにその刺激は強すぎた。自分の毒に侵されていく。艶めく声、もじもじと揺れる腰。
二人の限界が来たのはほぼ同時だった。
「…エド、すまないが、お前をもらう」「ロイ…ロイ、あつい…あついよぉ…」
既にエドにロイの声など聞こえてはいない。
肌を全て薄桃に上気させ、身も世もなく悶え、啼く。
「……エド…」
少しでも負担の軽い体勢にと、むずかる身体を四つん這いにさせ……
ロイは自らの剛直で一気にエドを貫いた。
「きゃあああああっ!!!」
普通なら傷つくほどの大きさと勢いのソレを、エドの小さな蕾が精一杯開いて飲み込んでいく。「ああ、あ、あああああ、…ロイ、ロイ…ぃ」
目の前に広がる淫猥な光景。煽られるように…。
ずん!と根本まで突き刺した瞬間、
「ひあんっ!!」
触られもしないエド自身が再び白い雫を散らし……同時に…
「エ、ド?」
エドワードの真っ白な背に、隠しきれなくなった黒い翼が…バサリと広がった。
『人』ではない。
そうわかっても全てを納めるには、二人とも追い詰められすぎていた。腰を掴み激しい抽挿を繰り返せば、小さな身体が…黒い羽が、木の葉のように揺さぶられる。
「あっ、あっ、あ、ああっ!」
そこ、…きもちいい…と、子供の睦言のような吐息が漏れる。
言われるまま内壁の一点を擦り上げてやると、切なげな高い声を上げ背をそらした。
「い、いいっ!…こんな、っこ、んな…あ、ああん」
どちらのともわからぬ愛液がじゅぷじゅぷと湿った音をたて、荒くなる息とベッドの軋みだけが辺りを満たす。
そうして、果てが無いかというほど続く、貪られる時間。
「ーーーっ!」
ロイがエドの体内に全てを放った時、声にならぬ悲鳴を上げ…エドは失神してしまった。
……インキュバスとしての正体を、晒したままで…。
あああ〜。……た、楽しい!こんなシーンばっかり長いし。
エドちっとも痛くないし、素直だし…書いてて新鮮だわVv
さてエドの正体ばれました…どうする??